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農キャリア
トレーナーとは

農キャリアトレーナーとは

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「農キャリアトレーナー」とは、
就労困難な状況から就農までをサポート、
共に伴走するトレーナーです。

就農支援プログラム(農スクール)で
受講生と一緒に活動に当たるスタッフの中には、
「農キャリアトレーナー」という認定資格を有したスタッフが
必ず一人含まれています。

農キャリアトレーナーは、受講生1人ひとりの特性・能力を発見し、
その能力が「生産性」というベクトルに向かって伸びる
「環境」作りをサポートしていくことで、
受講生と共に就労へ向かって伴走する役割を担っています。

被支援者と支援者という壁を作らない現場づくり

就農支援プログラム(農スクール)では、受講生を被支援者として捉えるのではなく、未来の農業界に貢献する人として捉えています。
受講生が本来持っている長所を残しながら、実社会での就労に適した人材に変化させていくためのメンタル変容・スキルトレーニングを行います。
受講生は自己の自信の確立・自己変容を介して就労の実現性と継続性を高めています。

農キャリアトレーナー育成講座とは

農キャリアトレーナーは、農キャリアトレーナー育成講座という講座を受講することにより取得できる認定資格です。
講座内では主に5つの専門領域について学んでいきます。
認定資格を取得した方々は、田舎へ移住をして新規独立就農、農作物を使った新規ビジネスの立ち上げ、農業×社会問題による社会貢献活動など様々な場面でそのスキル・知識を生かしながら活躍しています。

専門のトレーニングを受けた農キャリアトレーナーにより編成される回ごとのカリキュラム

(写真)基礎編で夏野菜の苗の植え方の配置を考える様子

農スクールプログラムは、認定農キャリアトレーナーの資格を持つスタッフと、受講生3〜6人程度のグループで開催されています。導入編・基礎編それぞれ120分間×10回のステップを踏むことで就労に向けて必要なメンタル力・農業スキルを着実に身につけていくことを目的としています。基礎編を終了した者で、就職の意思のある者はそのまま、就職準備へのサポートを行うこともあります。回ごとに決まったカリキュラムは存在せず、農キャリアトレーナーがそれぞれのステージで受講者の心身状態や目標に合わせた農作業を組み込むことで、受講者の成長を促す仕組みが盛り込まれています。
導入編では自己の自信の確立・自己効力感の向上をはかりながらコミュニケーションスキルを高めることを大きな目的としています。
基礎編では目標設定の習慣化、他者との関係の構築、理想のワークスタイルの構築を大きな目的としています。
2段階のステップを踏むことで就労実現に必要な能力を着実に身につけていくプログラムを提供しています。

(写真)基礎編で夏野菜の苗の植え方の配置を考える様子

認定農キャリアトレーナーによる
プログラム・導入編のスケジュール

日時
2020年○月××日(▲)14:00~16:00(予定)
気温・天候
12〜15C・晴れ
プログラム
導入編(1月組:8回目 / 10回中 2月組:4回目 / 10回中)
参加人数
5名(1月組1名参加 / 2月組1名参加 / スタッフ2名 / ボランティア1名)
  • 14:00

    集合・挨拶

  • 14:10

    大根の片付け・草抜き・天地返し

  • 14:40

    畝づくり

  • 15:00

    人参の種蒔き

  • 15:30

    休憩

  • 15:35

    人参とレタスに水やり、不織布掛け

  • 16:00

    全体で「本日の感想」を一人ひとり共有

  • 16:20

    アンケート、本日のワークノート記入・解散

カリキュラムの中で構成される力

導入編・基礎編のカリキュラムの中で実施される農作業は
大きく3つ(反復系・協働系・技術習得系)にカテゴライズ化されています。
受講者の成長段階に併せて実施する農作業の種類に変化をつけ、必要な力を養成していきます。

  • 反復系

    ルーチンワークにおいて意識的に「自分なりの仕事の楽しみ」を習慣付けるワークを取り入れることで能力を鍛える。

    ・自立型人材の育成

    ・仕事と自分の関係性の再構築

  • 協働系

    メンバーと協力して作業をすることで、コミュニケーション能力を向上させると同時に、自分の長所を発見し、自身や各メンバーの「役割」を見抜く能力を鍛える。また、個人と集団でのタスクの重要度・緊急度の違いによる優先度の違いを学ぶ。

    ・組織における役割発見

    ・コミュニケーション能力向上

    ・メンバーシップ養成

  • 技術習得系

    新しい技術を習得するという体験をすることで、普段とは違う観点で自分を見つめ直したり、習得までの小目標を設定する習慣を見に付けていく。

    ・自己分析

    ・目標設定によるモチベーションの自己管理

農キャリアトレーナーに求められる人材育成能力

  • 01

    受講生の特性や長所を的確に捉え、その能力が「生産性」というベクトルに向かって伸びるよう、環境づくりをサポートする。

  • 02

    受講生の特性や希望就労スタイルと、転職先が求める人物像を把握し、お互いにとって良好なマッチングを図る。

INTERVIEW

農キャリアトレーナー
受講者インタビュー

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金融系営業マンから農業界へ

認定農キャリアトレーナー 日置 順治 さん

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5年間農スクールのプログラムに関わって

認定農キャリアトレーナー 山田 直明 さん

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代表メッセージ

MESSAGE

はじめまして、「農キャリアトレーナー」にご興味を持っていただき、ありがとうございます。

農スクール代表の小島希世子といいます。
農キャリアトレーナーが生まれた経緯について、少しお話させてください。

食糧と職業に困っているホームレスの方々と、人手不足の農家・農業界を結び付けたらお互いハッピーになれるかもしれない、という思いから、2009年に、ホームレスの方と野菜作りを一緒に始めました。
ホームレスや生活保護受給者の方の中から農業者になる人が出始めたことから、引きこもりの方々も参加するようになり、今では多様な背景で働きづらさを抱えた方々が参加するようになりました。
この取り組みを2012年頃から就農プログラムと呼ぶようになり、2015年くらいに今の就農プログラムの形となりました。

現在では、様々な自治体や団体から、お声がかかるようになり、働きづらさを抱えた方々に野菜作りを教えながら就農まで伴走する人材の育成が急務となってきました。

現場での10年以上の経験を整理し、ノウハウ化および体系化することで、長年の現場経験はしてなくとも、論理的にしっかり学ぶことで、即戦力として活躍できる力を培うことができる講座を構築しました。それが「農キャリアトレーナー育成講座」になります。

「農」は「食」の基盤であり、「食」は「命」の基盤です。また、自然との接点がある職業の一つでもあることから、人の価値観、人生観を変える力を持っているという考えを持っています。
農業という産業が、持続的に「食」と「職」を供給しているという原点をメッセージに込め、「農」が持つ、人を、暮らしを、社会を変える力を発揮できる仕組みの一手として、一緒に学んでいただけると嬉しいです。

代表メッセージ

MESSAGE

PROFILE

農スクール代表小島希世子

熊本県生まれ、熊本高校、慶應義塾大学卒。藤沢市の野菜農家。NPO農スクール理事長。
「農を食と職に」を合言葉に、働きずらさを抱える方と人手不足の農業界をつなぐ取り組みを行っている。
自治体の就農支援の現場でのプログラムの提供、農キャリアトレーナー育成プログラムや農作業を活用した新入社員研修プログラム構築などを行っている。

「第31回人間力大賞(現・JCI JAPAN TOYP)」農林水産大臣奨励賞(2017)、WIRED Audi INNOVATION AWARD2019受賞(2019)。
著書:「ホームレス農園」(河出書房新社,2014年)、「農で輝く!ホームレスや引きこもりが人生を取り戻す奇跡の農園」(河出書房新社,2019年)。

COURSE GUIDE

農キャリアトレーナー
育成講座 受講案内
農キャリアトレーナーに
なるには

農キャリアトレーナー育成講座についてご案内いたします。
農キャリアトレーナーには3つの資格があります。
資格を取得するために受講いただく講座やプログラム内容は資格ごとに異なり、より上位の資格を取得することで行えることが増えていきます。
幅広い方に手軽に受講いただける入門講座から、深い農業知識やプログラム構築方法まで身につく上級講座まで、段階的に学んでいただけます。

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SUPPORT

農キャリアトレーナー育成講座
サポート教材

農キャリアトレーナーや受講生の学びを支える「野菜作りテキスト(冊子)」「手のひらサイズの野菜の先生(動画・vimeo)」についてご案内いたします。2つの教材は、農キャリアトレーナーとなった方が、ご自身が担当者や責任者となり、就農支援プログラムを提供する際にご活用いただける教材になります。講座の回ごとに、ポイントを絞って、簡単にまとめてあるため、プログラムの中で、どこにポイントをおいて野菜作りを説明すればいいのか分かる構成になっています。

「手のひらサイズの野菜の先生」については、Wi-Fiなどインターネット環境が必要となります。

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